ストーリー
長年に渡り争ってきた人間と魔族の戦いが
ついに決着の時を迎えようとしていた。
ウルティナと魔王は同時に一撃を繰り出そうとしたその瞬間。
世界は上位種族達の手によって変貌する。
突如現れた上位種族の少年に一瞬にして魔族も人も関係なく蹂躙され
ついには魔王までもが上位種族の少年の手にかかる。
ルシャだけでもどうにか守れないかと時間を稼ぐウルティナだったが、
そんな願いもむなしく、ルシャは上位種族の少年に見つかった。
ウルティナはルシャを救うため、己の命を差し出す。
「頼むっ! 私は……どうなっても構わん!
煮るなり焼くなり好きにするがいい! だから……!」
それを聞いた上位種族の少年は一つの提案を持ち掛けた。
「……君、それ以外はできる?」
「僕達がこの世界を去るまで料理を作ってくれるなら、見逃してあげてもいいよ」
ルシャの身の安全を考えれば、この条件を拒むことはできなかった。
上位種族の少年が満足できる料理が作れれば、生き延びることができる。
しかし姫を思うばかりにウルティナは見落としていた。
彼らの食事はこの世界の"命"――――